Toshi Toshi

音楽が届いた夜

今夜、うれしいことがあった。

ライブが終わったあと、メリさんが教えてくれた。

ステージから客席を見ていたら、泣いている人がいたという。

私は後方でライブミックスをしていたので、その姿には気づかなかった。

そのとき歌っていたのは、

映画、

思い出のマーニーの“Fine On The Outside”だった。

はて、その人に何が起きていたのだろう。

旅の途中だったのか。

誰かを思い出していたのか。

昔の自分と再会していたのか。

それとも、ただ夜風と波音と歌声が重なり、
心の奥にしまわれていた感情が

静かにあふれただけなのか。

理由はわからない。

でも、わからないままでいいのだと思う。

音楽は答えを与えるものではなく、

人それぞれの記憶へ続く扉を開くものだから。

私は最近、ライブミックスのことをずっと考えていた。

声と楽器の距離。リバーブの深さ。

波音との混ざり方。夜風の中での響き方。

ほんの少しの違いで、

音楽は景色になったり、

ただの音になったりする。

今夜、ひとりの人の涙が教えてくれた。

私たちが作っているのは
ライブイベントではない。

音楽が誰かの心に辿り着くための時間なのだ。

救われた人を見ていると、わたしも救われる。

音楽って素晴らしい。

人間って素晴らしい。

そんな当たり前のことを、

もう一度思い出した夜だった。

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Toshi Toshi

Inspiration | A Note from Tonight

‘Think of inspiration as a force not immune to the laws of entropy.’

⁃ Rick Rubin, “The Creative Act: A Way of Being. (p131)

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Toshi Toshi

The Memory of Vibrations

波動の触り。

  • 最初の夏至

  • 最初の孤独

  • Total Lunar Eclipse

  • Just You & The Moon初ライブ

  • 音の波動の記憶につながる素材

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Toshi Toshi

「切り捨てるもの」| A Note from Tonight

アニー・ディラード/Annie Dillard 著、

The Writing Life / 本を書くの

「切り捨てるもの」の章にある

次の言葉を思い出しました。

「あなたの手の内で、そしてきらめきの中で、書きものはあなたの考えを表現するものから認識論的なものに変わっていく。新しい領域にあなたは興奮する。そこは不透明だ。あなたは耳を澄ませ、注意を集中させる。あなたは謙虚に、あらゆる方向に気を配りながら言葉を一つ一つ注意深く置いていく。それまでに書いたものが脆弱で、いい加減なものに見えてくる。家庭に意味はない。跡を消すがいい。道そのものは作品ではない。あなたが辿ってきた道にはや草が生え、鳥たちがくずを食べてしまっていればいいのだが。全部捨てればいい、振り返ってはいけない。」

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Toshi Toshi

新月と波音

本日、新月。

風が弱く、

波音が遠くまで届いていた。

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Toshi Toshi

月と波音と音楽。

新月前夜。風が少し湿っている。

波が静かな日は、人の会話も静かになる。

満月の夜は、歩く速度が少し遅くなる。

JYTMの演奏の後、誰もすぐ席を立たなかった。

雨上がりの海は、低音が柔らかい。

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