月がいつの間にか夜空に現れるように。
ルーミーの言葉として伝えられている一節がある。
‘As you start to walk on the way, the way appears.’
「歩き始めると、道は現れる。」
この言葉が、いま不思議なくらい、来る。
道を探すな。
歩きなさい。
道は歩いた先にあるのではなく、
歩くことそのものの中に現れる。
そう考えると、私が大切にしてきた「月を待つ時間」にも、どこか似ている。
月は無理に探しに行くものではない。
空を見上げながら、
風や波の音を聴き、
静かにその時を迎える。
そして気づくと、
月はそこにある。
未来も、きっと同じなのだと思う。
すべてが見えてから進むのではない。
確かな答えを手にしてから始めるのでもない。
今日できる一歩を歩く。
人に出会い、
音楽を聴き、
場所に耳を澄まし、
自分の心が動く方へ、もう一歩進む。
すると、
それまで何もなかったように見えた場所に、
少しずつ道が現れてくる。
道を見つけて、歩くのではない。
歩いているから、
道になっていく。
月がいつの間にか夜空に現れるように。
道もまた、
そんなふうに現れるのかもしれない。