A Note from Tonight
Music Lovers in Hong Kong
香港へ行くことにした。
理由は、とてもシンプルだった。
昨日の夜、Island EchoのDJブースに声をかけてくれた人がいた。
「ねぇ、音楽、最高だった。あの曲、誰の曲?」
そんな会話から始まった。
「あなたのInstagramは?」と聞かれた。
少し困ってしまった。私はDJというより、ひとりのMusic Loverだから。
誰かに見てもらうためのアカウントも、特別な肩書きも、持っていない。
そう答えると、彼は笑いながら言った。
「じゃあ、友だちになろう。
同じMusic Loverとして。」
その言葉が、とても嬉しかった。
その夜、私がかけていたのは、
Jack Johnsonのパリ公演のライブ音源だった。
最後のアンコール、“Angel”から、“Better Together”へ。
ブースの向こう側、
波際で彼が自然に踊り始めていたのをわたしは見ていた。
ああ、
この人も、
同じ音楽を聴いて生きてきたんだ。
そう思った。
音楽には、
不思議な力がある。
国籍も、
職業も、
肩書きも、
年齢も、
どうでもよくしてしまう。
ただ、「この曲が好きなんだ。」
そのことだけで、
人と人が繋がる瞬間がある。
だから、今回の旅は香港になった。
観光のためでもなく、
効率のためでもなく、
音楽を愛する人たちが暮らす街を、
少し歩いてみたくなったのだ。
もしかしたら、
彼のようなMusic Loverに会えるかもしれないし、
会えないかもしれない。
それでも、
香港には、同じように音楽を愛し、
日々の暮らしの中で、静かにレコードを聴いている人たちがいる。
そう思うだけで、旅へ向かう理由としては、
十分な気がしている。
音楽って、本当にいい。
世界中のMusic Loversが、
こうして、
どこかで繋がっているのだから。